6〜8畳の在宅ワークを少しでも快適にするために
ワンルームや1LDKで生活していると、PC作業をする場所がどうしてもベッドやローテーブルに寄りがちですよね。気づけばケーブルとガジェットで足元がごちゃごちゃして、集中しづらいなと感じることも多いかもしれません。
とはいえ「広い部屋に引っ越す」のはすぐにはむずかしいものです。今あるスペースのまま、少しだけ工夫をして、仕事道具としてのPC周りを整えていく。その方が現実的で、じわっと効いてきます。
この記事では、狭いけれど散らかって見えないPCデスク環境をつくるための考え方と、具体的なアイテム選びのポイントをまとめました。キーワードは、仕事道具感のあるブルー系と、30〜40代にしっくりくる静かな落ち着きです。自分のペースで読み進めて、取り入れやすそうなところから試してみてくださいね。




6〜8畳に最適なデスク環境のつくり方|失敗しないための基本設計
まずは「どんな状態を目指すのか」を、ざっくりイメージしておきます。ここがぶれていると、せっかくガジェットを買い足しても、またごちゃごちゃしてしまいやすいからです。
目指すのは狭いけどごちゃごちゃしていない状態
狭い部屋でのデスクづくりでは、次の3つを満たせるとかなり快適になります。
- 置く物の数をしぼりつつ、必要な道具はすぐ手が届く
- パッと見たときに、視界に入る色や形がうるさくない
- 掃除や片付けが面倒にならない程度のシンプルさ
完璧を目指す必要はありません。まずは「視界に入る情報量を減らす」というイメージを持っておくと、アイテム選びがぐっと楽になります。
色はブルー系を軸に静かなトーンで
ビジネス用のPC環境では、色の雰囲気が集中力にも影響します。派手なカラーリングも楽しいのですが、狭い部屋だと主張が強すぎて落ち着かないことも多いです。
そこでおすすめなのが、仕事道具感のあるブルー系を軸にした配色です。
- デスクマットをネイビーやブルーグレーにする
- マウスやキーボードはブラックかグレーを選ぶ
- 配線や小物は白と黒にしぼる
このように色の系統をしぼるだけで、同じ物量でも不思議とすっきりして見えます。30〜40代の落ち着いた雰囲気にもなじみやすいので、長く使いやすいですよ。
モニターとアームで作業効率が上がる理由|6〜8畳での使いやすいサイズと配置
狭いデスクでも作業スペースをしっかり確保したいなら、モニターとモニターアームの組み合わせがとても効果的です。
狭部屋ほどモニターを置いた方が楽になる理由
ノートPCだけで作業していると、どうしても前かがみの姿勢になりやすく、画面も狭く感じてしまいます。小さな画面でブラウザや資料を何度も切り替えていると、それだけで疲れやすくなってしまうものです。
外部モニターを1枚置くだけでも
- 画面を縦に長く使える
- 複数ウィンドウを並べて表示できる
- 目線を上げられて姿勢が少し楽になる
といった変化が期待できます。物理的なスペースは変わらないのに、作業の窮屈さがゆるむ感覚があるはずです。
モニターアームで天板をすっきりさせる
狭いデスクでは、モニター台のスタンド部分が意外と場所を取ります。そこで検討したいのが、クランプ式のモニターアームです。
- モニターの足がなくなり、天板が広く使える
- キーボードやノートをぐっと手前に引き寄せられる
- 掃除をするときも物をどかす手間が減る
といったメリットがあります。
賃貸でも、一般的な板厚のデスクであればクランプ固定がしやすいことが多いです。どうしても天板への傷が気になる場合は、クランプ部分に薄いゴムシートを挟むと安心できます。
狭部屋向けのモニターサイズの目安
【おすすめアイテム】狭い部屋でも置きやすい24〜27インチモニター
ASUS VY249HE(24インチ/フルHD)|コスパ重視のフルHDモデル
- ブルーライト軽減とフリッカーフリー搭載で、長時間の資料作成にも使いやすいと感じました。
- 枠が細く、狭いデスクに置いても圧迫感が少ないデザインです。
- デスク奥行45〜60cmでも圧迫感が少なく扱いやすいサイズ感です。
- シンプルな事務作業やWebブラウジング中心の人に向いていると感じました。
- 価格帯も手頃なので、最初の1台として選びやすい印象です。
Dell S2722DC(27インチ/WQHD)|作業領域の広さを感じやすいWQHDモデル
- USB-C給電に対応しており、ノートPCを1本でつなげるので配線がすっきりしました。
- 発色も自然で、資料作成や動画視聴の両方でバランスよく使えると感じています。
- 表示領域が広く、資料作成や並行作業が多い人はこちらの方が快適に感じました。
- 6〜8畳の部屋でも、モニターアームを使えば意外とすっきり収まります。
【おすすめアイテム】モニターアーム(賃貸OK)
エルゴトロン LX デスクマウントアーム | クランプ式モニターアーム(34インチまで/耐荷重3.2〜11.3kg)
- 動きがとても滑らかで、24・27インチどちらでも位置調整がしやすかったです。
- クランプ部分がしっかりしていて、賃貸デスクでも安定性が高いと感じました。
- 天板に穴を開けず取り付けられ、賃貸でも安心して使えます。
- 微調整がしやすく、24・27インチどちらのモニターでも扱いやすいと感じました。
- 足元が広がるので、狭いデスクでもゆとりが生まれます。
モニターサイズは、大きければ良いというものでもありません。狭い部屋でデスクを壁付けにしている場合は
- 24インチ前後のフルHD
- 27インチ前後のフルHDまたはWQHD
あたりが扱いやすいバランスになりやすいです。
画面が大きすぎると、視線移動が増えてかえって疲れることもあります。デスクの奥行きが狭めなら24インチ前後から試してみると、空間とのバランスを取りやすいですよ。
狭いデスクでも快適に使えるキーボードとマウス選び
次に、毎日触れるキーボードとマウスです。ここは好みが大きく出るところですが、狭いデスクでは「コンパクト」と「打ちやすさ」の両立を意識して選ぶとよいです。
テンキーレスや75パーセント配列で横幅をおさえる
フルサイズのキーボードは、横幅が大きくマウスとの距離も広がりがちです。そこで
- テンキーのないテンキーレス配列
- 矢印キー周りをギュッとまとめた75パーセント配列
といった少し小さめのキーボードを選ぶと、腕の位置が自然に正面に寄ります。マウスも体の近くで動かせるので、肩や首への負担が軽くなりやすいです。
ワイヤレスでケーブルのストレスを減らす
【おすすめキーボード】省スペースで扱いやすい1台
Logicool MX Keys Mini(ワイヤレス/テンキーレス)
- コンパクトなのに打鍵感がしっかりしていて、長文作業でも疲れにくいと感じました。
- 複数デバイス切り替えにも対応しており、仕事用・私用PCを使い分けたい人にも便利です。
- 落ち着いたグレー系カラーが、狭いデスクでも主張しすぎずなじみやすい印象です。
【おすすめマウス】狭いデスクでも操作しやすいモデル
Logicool MX Anywhere 3S(ワイヤレス)
- 小型で省スペースながら、ホイールの精度が高く資料スクロールがとても快適でした。
- ガラス面でも動くため、狭いデスクでマウスパッドを置く余裕がない場面でも使いやすかったです。
- 静音クリックなので、在宅ワークでも周りを気にせず集中しやすいと感じました。
狭いデスクをすっきり見せるには、ケーブルの本数を減らすことも大切です。キーボードとマウスは、なるべくワイヤレスモデルを選ぶと、見た目も気持ちも軽くなります。
- USBレシーバー接続
- Bluetooth接続
どちらでも構いませんが、仕事用PCとプライベートPCを切り替えて使うなら、複数デバイス切り替えに対応したモデルが便利です。ボタンひとつで接続先を変えられるので、机の上での作業モードの切り替えもしやすくなります。
手首を支えるリストレストも検討してみる
長時間タイピングをする人は、リストレストもあると安心です。手首の角度が安定することで、余計な力みが減り、ゆったりとした姿勢で作業しやすくなります。
ネイビーやグレーのリストレストを選べば、先ほどのブルー系の世界観にも自然になじみます。小さなアイテムですが、狭いデスクにそっと余裕を足してくれる存在です。
ケーブルと小物をすっきり見せる収納テクニック
狭い部屋では、ケーブルや小物をどう扱うかで、印象が大きく変わります。同じガジェット構成でも
- ケーブルが床を走っている
- アダプターがコンセント周りに山積みになっている
という状態だと、一気に雑然として見えます。
ケーブルトレーと結束バンドで足元を整える
デスク裏に取り付けるケーブルトレーや、簡単な配線ダクトを用意すると、足元の印象がかなり変わります。
- 電源タップをトレーに載せる
- 余ったケーブルを結束バンドでまとめてトレーにのせる
- 床を走るのは最短ルートの1本だけにする
この3ステップだけでも、足元の見た目がかなりすっきりします。椅子を動かしたときにケーブルを踏みにくくなるのも、ストレス軽減につながりますね。
デスク上の小物は「トレー1枚」に集約する
ペンやUSBメモリ、メモ帳などの小物類は、デスクの上に直置きせず、トレー1枚にまとめてしまうのがおすすめです。
- 毎日使う物だけをトレーに入れる
- たまに使う物は引き出しやボックスへ
とルールを決めることで、自然と持ち物がしぼられていきます。トレーごと棚にしまえば、来客時にサッと片付けることもできますよ。
6〜8畳のデスク環境を長く心地よく保つための習慣
最後に、せっかく整えたPCデスク環境を、長く心地よく保つためのちいさなコツをまとめます。
毎日のリセットは3分だけにする
「毎日しっかり片付けよう」と意気込むと、続かなくなりがちです。狭いデスクなら、3分だけと決めて
- マグカップをシンクに持っていく
- デスク上の紙類を1か所にまとめる
- ケーブルが散らかっていないかだけ確認する
といった簡単なリセットにとどめておくのがおすすめです。少し物が出しっぱなしでも、自分が許容できるラインを探りながら調整していきましょう。
アイテムを増やすときは「何かを手放す」をセットに
新しいガジェットを迎え入れるときは
- 似た役割の物を1つ手放す
- 使っていないケーブルやアダプターを1つ処分する
といったルールを添えてあげると、物が増えすぎにくくなります。狭いけれどごちゃごちゃしていない空間を保つには、この少しの意識づけが効いてきます。
照明と香りで「仕事モード」を切り替える
30〜40代になると、仕事とプライベートの境目があいまいになりやすく、在宅ワークの日は特に気持ちの切り替えがむずかしく感じることもあります。
そこで
- デスクライトをブルーがかった白色寄りにして仕事モード
- 作業を終えたら少し暖かみのある間接照明だけにする
- 好きな香りのルームスプレーを軽くひと吹きする
といった小さなスイッチを用意しておくと、同じ狭い部屋の中でも雰囲気を変えやすくなります。ガジェットそのものだけでなく、光や香りも含めて自分の作業環境として整えていくイメージですね。
まとめ 狭い部屋でもPCデスクは自分の「基地」になる
狭い部屋だからといって、PC作業をあきらめる必要はありません。
- ブルー系を軸に色をしぼる
- モニターとモニターアームで天板に余白をつくる
- コンパクトなキーボードとマウスで姿勢を整える
- ケーブルと小物は見せない収納に寄せる
こうした小さな工夫の積み重ねで、部屋全体の印象も、作業するときの気持ちも少しずつ変わっていきます。
今日すぐに全部を変える必要はありません。まずは「これならできそう」と感じたところから、1つだけ手を加えてみてください。その小さな一手が、狭いけれど居心地のよい仕事部屋への一歩になっていきます。

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