置けるかどうかじゃなく、続けられるかどうか。
6畳ワンルームのデスク配置、3つの選択肢。
6畳ワンルームで在宅ワークを始めると、まず迷うのがデスクの置き場所です。ベッドと収納を置いた時点で、床はすでに50%ほど埋まっている。通路を確保したいのに、椅子を引くとぶつかってしまうこともあります。そんな小さな引っかかりが、気づかないうちに積み重なっていく感覚は、多くの人が一度は経験するところかもしれません。
このカテゴリで大切にしている考え方は、完璧なオシャレ部屋を目指さなくてもいい、という点です。狭いけれどごちゃごちゃしていない。仕事道具感のあるブルー系でまとめて、30〜40代でも落ち着いて使える空間。そのあたりに着地できると、日々の過ごしにくさが少し和らいだように感じることがあります。
この記事では、6畳ワンルームと賃貸を前提に、現実的に成立しやすいデスク配置を3パターン紹介します。在宅ワークや副業作業を想定し、無理なく続けやすい選択肢に絞りました。窓側、壁側、ベッド横。それぞれに向き不向きがあるため、メリットとデメリット、生活動線への影響まで含めて見ていきます。
目安として、デスク幅は100〜120cm、奥行きは50〜60cmを想定しています。椅子を引くスペースは70〜80cmほどあると、動作が窮屈に感じにくい印象でした。通路についても、最低50〜60cmを確保できると、日常の引っかかりが減りやすくなります。




パターン1 窓側にデスクを置く配置|明るさを活かした省スペースレイアウト
窓側にデスクを置く配置は、6畳ワンルームでも比較的イメージしやすく、最初に検討されやすいレイアウトです。壁ではなく窓に向かって視線が抜けるため、実際の床面積以上に空間が広く感じることがあります。日中は自然光が入りやすく、照明に頼りすぎずに作業できる時間帯もありました。一方で、天候や時間帯によって明るさの印象が変わりやすく、部屋の状態がそのまま作業環境に反映される配置でもあります。整理できている日は心地よく感じやすく、物が増えると視界に入りやすい。その分、日々の整え方が使い心地に直結しやすいレイアウトと言えそうです。

窓側配置は、6畳でも開放感を取り込みやすい反面、生活動線との相性がはっきり出ます。ベランダ出入りや室内干しが少ない人なら、無理なく取り入れやすい現実的な選択肢です。
レイアウト概要
窓に向けてデスクを置く配置です。いわゆる窓向きデスク。6畳ワンルームだと、窓の横にエアコンが付いていることも多いので、デスクの高さとエアコン風向きの相性を見ます。
私が試したときは、デスク幅120cm、奥行き60cmを窓に平行に置きました。窓の開閉は片側だけでも確保できるように、デスク端とカーテンの間に10〜15cmほど余白を作りました。椅子の背もたれがカーテンに触れると、地味にストレスが溜まるので、ここは意外と大事です。
メリット
- 日中の手元が明るく感じやすい
日差しがある日は照明を弱めにできて、気持ちが軽くなることがありました。 - 目線の先に奥行きができやすい
画面の向こうに窓があるだけで、狭さの圧が少し薄く感じる日もあります。 - 換気と相性がいい
朝の空気の入れ替えがスムーズで、作業の始まりが切り替えやすく感じました。
気をつけたい点
- 逆光と映り込み
モニターの表面が明るくなりすぎる日があります。カーテンやブラインドで光を逃がせるかが鍵です。 - 冬の窓冷えと夏の熱
窓付近は体感がブレやすいです。足元が少し寒く感じたので、薄いラグやフットレストがあると助かりました。 - 生活動線が窓で詰まりやすい
洗濯物の室内干しを窓側でやる人は要注意です。干すたびに椅子を寄せる運用になると、続かないことがあります。
生活動線への影響
窓側配置は、日常の行動が窓を中心に集まるかどうかで評価が変わります。朝の換気、ベランダへの出入り、室内干し、観葉植物の世話。このへんを窓でやる派なら、デスクが邪魔に感じる日も出ます。
逆に、ベランダにあまり出ない、室内干しは浴室乾燥が中心、という人は快適です。私の場合は後者で、窓を開けるのは朝だけでした。だからデスクが窓にあっても負担が少なく、朝のルーティンが整いやすく感じました。
こんな人に合う
- 朝の換気と作業開始をセットにしたい
- 部屋の圧迫感を少しでも減らしたい
- 室内干しやベランダ出入りが多くない
パターン2 壁側にデスクを寄せる配置|動線が安定しやすい基本形
壁側にデスクを寄せる配置は、6畳ワンルームでは最も無理が出にくく、現実的な選択肢になりやすいレイアウトです。デスクを壁に沿わせることで、部屋の中央に通路を残しやすく、生活と作業の動きがぶつかりにくくなります。実際に使ってみると、歩くたびに椅子やデスク脚に当たる場面が減り、日常の小さなストレスが抑えられているように感じました。配置を大きく悩まなくても成立しやすく、引っ越し直後や在宅ワークを始めたばかりの時期でも取り入れやすい印象です。一方で、視線の先が壁になるため、日によっては少し閉じた感じを受けることもありました。壁の色や質感、デスク上の余白によって体感が変わりやすく、環境づくりの影響を受けやすい配置でもあります。



壁側配置は、まず失敗しにくい安心感があります。通路を優先したい人や、レイアウトで悩みたくない人にとっては、基準点として選びやすい形です。
レイアウト概要
壁に向けてデスクを置く配置です。ワンルームで最も安定しやすい形の1つです。デスクの背面が通路に出ないので、動線が読みやすいのが特徴でした。
おすすめは、デスク幅100〜120cm、奥行き50〜60cmで、壁とデスクの隙間は2〜3cmくらいまで寄せる運用です。隙間があると物が落ちて拾いにくくなります。賃貸なら、巾木が出っ張る壁もあるので、脚の位置を確認してから寄せると安心です。
メリット
- 通路幅を確保しやすい
部屋の真ん中を空けやすく、歩く時にぶつかりにくいです。 - 配線が隠しやすい
ケーブルを壁沿いにまとめるだけで、視界がスッキリします。狭いけどごちゃごちゃしてない、が作りやすい配置です。 - 収納と組み合わせやすい
デスク横に細いラックを置いても破綻しにくいです。幅20cm程度のスリムワゴンは相性が良かったです。
気をつけたい点
- 壁の圧が強く感じることがある
視線の先が壁だと、日によっては窮屈に感じました。小さなポスターや吸音パネルを置くと、気分が変わることがあります。 - 空気が動かない場所になりやすい
壁際は風が抜けにくいので、こもり感が出る日もあります。サーキュレーターを弱く回すとラクでした。 - 音の反響
キーボードの音が壁で返ってくる感じがすることがあります。デスクマットを敷くと落ち着きました。
生活動線への影響
壁側配置は、生活動線がシンプルになります。玄関から入ってベッドへ、キッチンへ、という移動でデスクが邪魔になりにくい。特に1Kで廊下から部屋に入る間取りだと、ドアの開閉スペースとも喧嘩しにくいです。
一方で、壁側に寄せると、作業スペースが生活の一部に溶けます。切り替えは上手な人ほど得をする印象でした。私は、ノートPCを閉じてデスク上のブルー系のトレーに小物をまとめると、仕事モードが終わった感じが出て良かったです。逆に出しっぱなしだと、ずっと仕事が残っているように感じる日もあります。
こんな人に合う
- 通路を最優先で確保したい
- 配線や小物をすっきり見せたい
- 1Kや1DKでドア周りの余白が気になる
パターン3 ベッド横にデスクを置く配置|ワンルームでゾーニングしやすい形
ベッド横にデスクを置く配置は、6畳ワンルームの中で生活と仕事をゆるやかに分けたいときに選ばれやすいレイアウトです。ベッドとデスクを一直線に並べることで、家具の占有エリアが整理され、部屋の中に役割の違うゾーンを作りやすくなります。実際に試してみると、デスクに座ったときにベッドが視界に入りにくい角度が生まれ、作業に入るスイッチが入りやすく感じる場面がありました。一方で、距離が近い分、疲れたときにそのまま休めてしまう気楽さもあり、メリハリの付け方には少し工夫が必要だと感じました。生活と作業が隣り合う配置だからこそ、自分のリズムや習慣がそのまま使い心地に反映されやすい形です。



ベッド横配置は、ワンルームでゾーニングを意識したい人に向いた選択肢です。生活感との距離が近くなる分、合う合わないが分かれやすいので、短期間試して判断するのがおすすめです。
レイアウト概要
ベッドの長辺に沿ってデスクを置く配置です。ベッドとデスクで1本のラインを作るイメージ。ワンルームでゾーニングを作りたい人が選びやすい形です。
ポイントは、ベッドとデスクの高さです。ベッドのマットレス上面が45〜55cmあたり、デスク天板が70〜72cmあたりだと、高低差がはっきりして境界が作れました。デスク幅は100cmでも成立しますが、奥行きは50cmくらいの方が通路が残りやすいです。
私がやってみたときは、シングルベッド幅97cmに対して、奥行き50cmのデスクを並べました。その結果、ベッド側の通路が50〜55cmほど残り、ぎりぎり生活できるラインでした。セミダブル幅120cm以上だと、この配置は急に難しくなる印象です。
メリット
- 仕事と生活の境界を作りやすい
ベッドが視界に入りにくい角度ができると、気持ちを切り替えやすく感じました。 - 省スペースで成立しやすい
ベッドとデスクが並ぶので、家具の占有エリアが読みやすいです。 - ケーブルと電源の位置をまとめやすい
コンセントがベッド周りにある家では、充電や照明と一緒に配線を整理できます。
気をつけたい点
- ベッドが作業の誘惑になる
疲れた日に、椅子からベッドへ流れやすいです。私も何度か吸い込まれました。 - 寝具の生活感がデスクに流れ込む
毛布やクッションがデスクに乗ると、急にごちゃつきます。寝具の定位置を決めておくと安心です。 - 通路が細くなりやすい
椅子を引く方向と通路が重なると、移動が詰まります。椅子を引くスペース70cmをどこで確保するかが勝負でした。
生活動線への影響
ベッド横配置は、ベッドまわりの動線がすべてデスクに近づきます。寝起きの動き、着替え、布団の上げ下ろし。ここがストレスなく回るなら強いです。
私の体感では、朝に布団を軽く整える習慣がある人ほど、うまく回りました。逆に、夜に寝落ちしがちで布団が乱れやすい人は、翌朝の作業開始で少し気が散ることがあります。
ただ、ベッド横配置がハマると、ワンルームでもゾーニングができます。デスク側は仕事、ベッド側は休む。境界線が見えると、狭さの中でも自分の領域を作れた気がしました。
こんな人に合う
- ワンルームでもゾーニングを作りたい
- ベッド周りの配線をまとめたい
- 寝具を整える習慣がある程度ある
自分の部屋に当てはめる時のチェックポイント|6畳で失敗しにくくする確認項目
最後に、どの配置でも共通して効いてくるチェックポイントを整理します。6畳ワンルームでは、レイアウトの良し悪しは見た目よりも日々の動きやすさに表れやすく、数cmの違いが使い心地を左右することも少なくありません。図や間取り図がなくても、実際の部屋で体を動かしながら測ることで、自分に合うかどうかの感覚はかなり掴めます。ここではメジャーやA4用紙を使って確認できるポイントを中心にまとめました。引っ越し直後や模様替えの前後に、ひと通りチェックしてみてください。
- 通路や椅子を引くスペースを実測できているか
- 生活動線とデスク動線がぶつかっていないか
- 家具を置いた後も無理なく歩ける余白が残るか
- 毎日発生する行動を想像して窮屈さを感じないか
1 通路幅は50〜60cmを確保できるか
最低ラインは50cm、できれば60cmあると、歩く時の引っかかりが減りやすいです。メジャーがなければ、A4用紙の短辺21cmを目安にして、2枚半くらいでざっくり測れます。
- 玄関からベッドまで
- キッチンから部屋の中央まで
- クローゼットや引き出しの前
この3つが詰まると、毎日のストレスが積み重なりやすいです。判断に迷ったら、肩をすぼめず自然に歩けるかを基準にすると分かりやすいです。
2 椅子を引くスペースは70〜80cm取れるか
座り心地はデスクより椅子で決まりやすいです。椅子を引けないと、姿勢が窮屈に感じる日が増えます。
- 椅子の背面から壁や家具まで70cm
- 可能なら80cm
ベッド横配置は、ここが最も厳しくなるので要注意です。判断に迷ったら、椅子を引いた状態で後ろに立てるかを一度試してみてください。
3 デスクのサイズは100〜120cm幅が現実的か
6畳では、幅140cmクラスは置けても通路が壊れやすいです。まずは100〜120cmを基準にして、奥行きは50〜60cmで考えると破綻しにくいです。
- モニター1枚なら奥行き50cmでも成立しやすい
- ノートPC中心なら奥行き45〜50cmでもいけることがあります
判断に迷ったら、マウス操作で肘がはみ出さないかを目安にすると安心です。
4 生活イベントの場所とぶつからないか
作業時間より、生活イベントの方が回数が多いです。ここがぶつかると続きません。
- 室内干しの場所
- ベランダの出入り
- ゴミ置きの一時置き
- 朝の着替えの場所
窓側配置は室内干し、ベッド横配置は着替えが特にぶつかりやすいです。判断に迷ったら、1日の行動を朝から順に声に出してなぞってみると気づきやすくなります。
5 片付けの着地点を1つ作れるか
狭い部屋は、出しっぱなしが増えると一気に苦しく感じます。完璧を目指さず、着地点を1つだけ決めるのが現実的でした。
- デスク上にトレーを1つ置く
- 充電ケーブルの定位置を決める
- 紙類はファイル1冊に集約する
仕事道具感のあるブルー系の小物でまとめると、視界が少し落ち着くことがあります。
判断に迷ったら、5分以内で片付くかどうかを基準にすると現実的です。
6 1週間だけ試せる配置にする
最初から固定しすぎると、合わなかった時に詰みます。賃貸なら特に、床や壁を傷つけない前提で、動かせる余地を残すのが安心です。
- 家具の脚にフェルトを貼る
- 配線は結束バンドで束ねて長さに余裕を残す
- デスクライトやモニターは最小構成で試す
判断に迷ったら、元に戻せるかどうかを基準に考えると失敗しにくくなります。
まとめ|6畳ワンルームでも無理なく続くデスク配置を選ぶために
6畳ワンルームのデスク配置は、正解を当てにいくよりも、日々の生活が破綻しない形を選ぶ方が結果的に続きやすいと感じます。窓側は視線が抜けて気分が切り替えやすく感じる日があり、壁側は通路や動線が安定しやすく、生活のリズムを崩しにくい印象でした。ベッド横は仕事と生活を分ける境界が見えやすく、うまくハマるとワンルームでも自分の居場所を作りやすくなります。ただし、どの配置にも合う合わないがあり、完璧を目指すと疲れてしまいます。
まずは通路幅と椅子を引くスペースを実際に測り、できそうだと感じたパターンを1つだけ試してみてください。数日使ってみて違和感があれば、数cm動かすだけでも体感は変わります。少しずつ調整しながら手触りが良くなっていく部屋は、気づくと自分の生活に静かになじんでいきます。

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